はい、でも他の肉・魚類や貝類を少しだけプラスしましょう


バストアップのためには、脂肪はもちろんのこと、さまざまな栄養素がバストに届く必要があります。

人の体は、生き続けるために最重要の部位にまず栄養が届くようにつくられているため、体内でバストは後回しにされがちです。

必要十分な栄養が届くためには、うまく調合された血液と、調節された血流が必要です。活動の変化に応じて、それぞれの臓器が必要とする血液量は、刻々と変化しています。

脳や心臓のように、常に十分な血流を必要としている部位もあります。

各臓器が要求するレベルをみたしながら、血圧の恒常性を維持するため、さまざまな調節機構がはたらいています。

秒・分単位で作動する、短期的調節機構は、主として自律神経系が担っています。

中長期的には、レニン-アンジオテンシン系といわれる生理活性物質により、血管緊張度と体液量の調節機構がはたらき、さらにほかにもさまざまな生理活性物質がはたらいています。

血管系の特定の末端部位ごとに特有の代謝がおこなわれていることもよくあり、生理活性物質がはたらくほか、その部位にだけ特有の圧力が血管にかかるなど物理的刺激によって血流の制御がおこなわれることもあります。

ところで鶏肉には、わずかに血管平滑筋の収縮を促進する作用があります。バストアップにいいといわれているからといって、鶏肉ばかりをもしも血圧の高めの人が食べていたら心配です。

たくさんの鶏肉と合わせて、血管平滑筋が収縮するのを抑制するものを少し加えて食べるとよいでしょう。

愛媛大学医学部グループの実験によると(1991)、豚肉・牛肉、芝えび・鮭・かき・ほたて貝柱・はまぐりといった肉類や魚介類は、血管平滑筋の収縮を抑制するということです。

血管平滑筋の健康も、絶妙なバランスで守られています

血管の内壁を覆っている内皮細胞は、おもに血管壁保護の役割を担っています。ですがほかにも、血管平滑筋の収縮・弛緩を引き起こすさまざまな物質を産生して、放出しています。

血管の内皮細胞の機能によって血管平滑筋が弛緩する場合、弛緩のためにつかわれる内皮細胞から出る物質には、一酸化窒素や、プロスタサイクリンがあります。

プロスタサイクリンとは、高校の生物に出てくるプロスタグランジンの一種で、凝集を防止して血管を拡張する、抗血栓作用をもつ物質です。

プロスタサイクリンは、プロサイリンとかトレプロスト等々の名前で薬剤にもなっていますが、血小板がつくる凝集因子のトロンボキサンと、体内でバランスをとってホメオスタシスの維持に重要な役割を果たしています。

逆に血管内皮細胞から出る物質によって血管平滑筋が弛緩する場合、その収縮させる物質には、このような重要な物質を日本人が発見したことでニュースになった「エンドセリン」があります。

余談ですが1987年、27歳の大学院生のときにエンドセリンを発見した柳沢正史氏(筑波大教授)は1999年には、こちらもバストアップにも重要な、「眠りのスイッチ遺伝子」を発見したそうです。

内皮由来で血管平滑筋を過分極(静止電位から、閾値電位を越えて活動電位を発生)させる因子の存在も想定されており、発見のための研究がなされています。

このように血管平滑筋は、いろいろな物質による絶妙なバランスで、健康が保たれています。

鶏肉に肉・魚介をプラスしたレシピで血管平滑筋が健やかに


愛媛大学医学部のグループによる論文「実験血管の収縮、弛緩に作用する食品中の機能物質について」(日本栄養・食糧学会誌、1991)によると、血管平滑筋の収縮を増強したり、抑制したりする食物が見つかりました。

・血管平滑筋の収縮を増強する食品  トマト・ほうれん草(とくにほうれん草は単独でも血管平滑筋収縮作用を示した)

・血管平滑筋の収縮を抑制した食品  豚肉・牛肉・芝えび・鮭・かき・ほたて貝柱・はまぐりなど、魚・肉類や貝類

・ただし、わずかであるが、鶏肉は、血管平滑筋収縮促進作用を示した

これらは、ノルエピネフリン(=ノルアドレナリン)による血管平滑筋収縮に対する各種食品の作用を調べた、ということです。

ノルアドレナリンは、自律神経のうち交感神経をはたらかせる神経伝達物質であり、ホルモンとしてもはたらく物質です。

血管平滑筋の収縮には、ほかの物質や刺激も関わりますし、解明されていない部分もあるかもしれません。

しかし少なくとも、バストアップにいいだろうと鶏肉ばかりを食べ、バランスを欠いていたなら、血の流れに影響を及ぼし、バストアップとはならないかもしれません。

万が一、血圧が高めだったなら、心配さえあるところです。

たくさん鶏肉を食べるなら、豚肉・牛肉や、鮭・かき・はまぐりなどを時々食べるか、「鮭と鶏のホイル蒸し」「鮭と鶏の炊き込みご飯」など同時に調理できるレシピを取り入れて、血管平滑筋の収縮と収縮抑制がうまくはたらくようにしましょう。

たしかに鶏肉で、バストアップは叶いやすく

姿勢をよくするには、「筋肉」が必要です。あるべき筋肉がない……ほど少ないと、ラクをしようと重心を集めるために自然に猫背になってしまいます。

首・肩や、背中や腰から、猫背になりますが、それらの部分と、その逆側にきれいに「筋肉」をつけようと思うと、よい姿勢になる運動をしながら、「筋肉」の材料となる食べ物を食べていかなればなりません。

さまざまな運動があるなかで、バストアップのためには、どの運動をしていけばいいのでしょうか?

現在、きっともっとも万人が納得できる説明がされている、姿勢を正す運動を紹介する書籍に、『姿勢の教科書』『姿勢の教科書 上肢・下肢編』(ともに竹井仁氏、ナツメ社、2015/2018)があります。

同氏によると、「筋と筋膜のインバランスを改善してよい姿勢と運動パターンを獲得するためには、硬い筋あるいは短縮筋のストレッチングはもちろんとして、拮抗筋あるいは隣接筋の安定化が重要になる」。

そこで筋肉および「筋膜」の部位、部位をよくする運動が、「機能異常と修正」という形で紹介されています。

(この2冊は説明が詳しく分冊ですので、まずは同氏の一般書を当たってみることをお勧めします。)

姿勢のために必要な「筋肉」とは、筋肉だけを指すのではなく、筋肉に編み込まれるように一部入り込んだ「筋膜」も含めた概念だったのです。

姿勢が悪いと全身の筋肉は、いってみれば寝相のせいで掛け布団と掛け布団カバーがよじれてしまったようなものです。

繋いでいる糸を外さずに元のきれいな「掛け布団」に直すためには、両方の端っこをピシッともって、伸ばしていかなければなりません。

そして布団の中綿が少なくなっていたり、寄りすぎていたり、カバーと繋いでいた糸が切れそうに細かったりというときには、中綿や糸を足して補修などするとよいのです。

筋肉は、おもにタンパク質ですが、筋膜は、コラーゲン線維と少量のエラスチン線維からできています。

この、タンパク質とコラーゲン線維とエラスチン線維を効率よく摂ろうと思うと、実は、鶏肉が一番なのです。

バストアップバランス食に、鶏肉+肉魚+ビタミン+ミネラル


筋肉を包む大切な筋膜は、おもにコラーゲン線維、そしてエラスチン線維からできています。鶏の手羽先や鶏皮や鶏肉は、動物性コラーゲンを豊富に含みます。鶏の手羽先や鶏皮は、エラスチンを豊富に含みます。

エラスチン合成には、ビタミンB2が必要ですが、これを含む食品といえばたとえば、納豆・レバー・卵・うなぎ・ししゃも・そら豆・チーズがあります。

コラーゲン合成には、ビタミンCや、鉄分が必要ですが、ビタミンCはたとえば、パセリ・ブロッコリー・ピーマン・レモン・グレープフルーツ・たらこなどに含まれています。

鉄分補給は、フライパンを南部鉄器のようなものにしたり、お湯を沸かすときに鉄玉を入れてみたりすると手軽でしょう。

消化するためには、さまざまなビタミンやミネラルがつかわれていますから、そのほかにも少量ずつ摂ることが必要です。

コラーゲンは、日頃から摂取しているとコラーゲンの代謝がよくなり、再度コラーゲンに合成される確率が高くなることがいわれてきているようです。

コラーゲンを含むものは、鶏の手羽先や肉や皮のほか、牛すじ肉・軟骨・豚足・魚のアラ・カレイ・魚の皮などがあります。

回転寿司などでは、魚のアラの味噌汁が安価でおいしくいただけるので、行ったときには利用するのもよいでしょう。

良質なタンパク質は、コラーゲン合成を促進しますが、余計な糖分は、コラーゲン生成を妨げますので、控えるのがよいのです。

健やかな血流のためには、他の肉・魚・貝を足すのがよさそうです。

マグネシウムやカルシウムなどが豊富な海からの塩、またはそれを利用した味噌などで炒め物をしてみましょう。

鶏肉と牛肉のすき焼きをしたり、焼き肉店では鶏肉を頼んでみたり(タッカルビでなくても、とてもおいしい)、楽しみながら健康になるバストアップバランス食を取り入れましょう。

鶏肉+肉魚+ビタミン+ミネラルのおまじないを忘れずに、バストアップ生活を続けていきましょう。

(まとめ)バストアップのため、鶏肉をたくさん食べていいですか?

1. はい、でも他の肉・魚類や貝類を少しだけプラスしましょう

鶏肉には、わずかに血管平滑筋の収縮を促進する作用があります。バストアップにいいといわれているからといって、鶏肉ばかりをもしも血圧の高めの人が食べていたら心配です。

たくさんの鶏肉と合わせて、血管平滑筋が収縮するのを抑制する、豚肉・牛肉・芝えび・鮭・かき・ほたて貝柱・はまぐりといった肉類や魚介類を少し加えて食べるとよいでしょう。

2. 血管平滑筋の健康も、絶妙なバランスで守られています

血管の内壁を覆っている内皮細胞は、血管壁保護のほかにも、血管平滑筋の収縮・弛緩を引き起こすさまざまな物質を産生して、調整しています。

弛緩につかわれる内皮細胞から出るプロスタサイクリンは、血小板がつくる凝集因子のトロンボキサンと体内でバランスをとっており、ホメオスタシスの維持に重要な役割を果たしています。

3. 鶏肉に肉・魚介をプラスしたレシピで血管平滑筋が健やかに

バストアップにいいだろうと鶏肉ばかりを食べ、バランスを欠いていたなら血の流れに影響を及ぼし、バストアップとはならないかもしれません。

たくさん鶏肉を食べるなら、豚肉・牛肉や、鮭・かき・はまぐりなどをレシピに取り入れて、「鮭と鶏のホイル蒸し」「鮭と鶏の炊き込みご飯」などで血管平滑筋の収縮&収縮抑制がよくはたらくようにしましょう。

4. たしかに鶏肉で、バストアップは叶いやすく

姿勢をよくするには、「筋肉」が必要です。姿勢が悪いと、全身の筋肉は、まるで掛け布団と掛け布団カバーがよじれてしまったようになっています。

これらを補修するために、材料となるタンパク質とコラーゲン線維とエラスチン線維を効率よく摂ろうと思うと、実は、鶏肉が一番なのです。

5. バストアップバランス食に、鶏肉+肉魚+ビタミン+ミネラル

鶏の手羽先や鶏皮や鶏肉は、動物性コラーゲンを豊富に含みます。鶏の手羽先や鶏皮は、エラスチンを豊富に含みます。

コラーゲン合成には、ビタミンCや鉄分が、エラスチン合成には、ビタミンB2が必要です。大切な栄養素を運ぶ健やかな血流のためには、他の肉・魚・貝を足して、バランスよく食べましょう。

著者情報

佐藤 由加里
プロフィール:バストアップ専門エステサロン「p-Grandi」チーフエステティシャン。アーユルヴェーダに基づいた浄化法マッサージ、医療脱毛・医療痩身・美肌・フェイシャルなどの知識、加圧トレーニングを用いた総合痩身エステの施術などを習得したバストアップの専門家。
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