良質なたんぱく質は、アミノ酸スコアの値で判断します


たんぱく質と一言でいっても、摂取できる食品には、小麦・野菜・肉・魚・卵・大豆などさまざまな種類がありますよね。ではそのたんぱく質は、どれも等しく、同じものなのでしょうか?

実は、同じ量のたんぱく質を摂取したとしても、そのたんぱく質の種類によって体への影響に大きな差が出ます。その違いは「必須アミノ酸」の量とバランスです。

体に必要なたんぱく質を体内で合成する際に、20種類のアミノ酸が必要になります。そのうち、体内で合成することができない「必須アミノ酸」と呼ばれる9種類のアミノ酸は食べ物から摂取しなければいけません。

そしてその必須アミノ酸の量やバランスを数値化したものが「アミノ酸スコア」です。「良質なたんぱく質」という言葉は、このアミノ酸スコアの数値が高いもののことを指します。

植物性のたんぱく質に比べると、動物性のたんぱく質のほうが概ねアミノ酸スコアが高いことが多いです。バストアップを目指していくならアミノ酸スコアの高い食品を積極的に摂取しましょう。

しかし動物性たんぱく質は脂質も多くなってしまいがちなので、動物性と植物性をバランスよく摂取していくとよいかもしれません。

たんぱく質は、体に必要な3大栄養素の1つです

私たちの体にとってエネルギーとなる「たんぱく質、炭水化物、脂質」は、3大栄養素と呼ばれています。その3大栄養素の1つである「たんぱく質」は、筋肉や内臓をつくるのに重要な成分です。

食事で摂取したたんぱく質は体内に取り込まれたあと20種類のアミノ酸に分解され、それぞれの体の構成に必要なたんぱく質につくり変えられます。たんぱく質をつくる20種類のアミノ酸のうち、人の体内でつくることができるものを「非必須アミノ酸」、体内でつくることができないものを「必須アミノ酸」といいます。

必須アミノ酸は自分で生成ができなくても、自然界にある食品を食べることで補うことが可能です。なおこの必須アミノ酸がいくつか不足していると、一番少ない必須アミノ酸の量に合わせたたんぱく質しか合成されず、その他のアミノ酸はエネルギーとして消費されてしまいます。

つまり必要な「必須アミノ酸」が不足していると、必要な量の「たんぱく質」をつくることができず、健康や成長に大きな影響を及ぼしてしまうということです。すべての食品に、必ず必須アミノ酸が含まれているというわけではありません。

そのため健康な体をしっかりとつくっていくためには、必須アミノ酸をバランスよく含む食品を摂取していくようにしましょう。

必須アミノ酸の含有率は「アミノ酸スコア」でわかります


食品内のたんぱく質に含まれる必須アミノ酸の含有率を数値化したものが「アミノ酸スコア」です。理想の含有量を100%とした時、その食品に含まれる必須アミノ酸の含有率を知ることができます。

たとえば小麦たんぱく質とガゼインたんぱく質(牛乳からとれるたんぱく質)を比較した場合、小麦たんぱく質は、リジン・スレオニン・トリプトファンが、基準値に達していません。アミノ酸スコアで表す場合、一番含有率が少ないリジンに合わせることになるので42になります。

それに対し、ガゼインたんぱく質はすべての必須アミノ酸が基準値を超えているため、アミノ酸スコアが100になります。小麦たんぱく質とガゼインたんぱく質では、数値が高いガゼインたんぱく質のほうが良質なたんぱく質だということです。

このようにそれぞれの食品をアミノ酸スコアで比べることによって、良質なたんぱく質を摂取していくには、どの食品を食べるとよいのかという判断基準にすることができます。

ちなみにアミノ酸スコアが高い食品は、卵・肉・魚・牛乳などの動物性食品です。植物性食品の場合はおおむねアミノ酸スコアが高くありませんが、大豆に関してはスコア100で良質なたんぱく質だといえるでしょう。

なおアミノ酸スコアはあくまでも含有率になります。そのため実際に含まれているたんぱく質の量が多いというわけではありません。

牛乳を水で2倍に薄めて飲んだ場合、アミノ酸スコアは100ですが、実際のたんぱく質量は摂取した量に対して1/2になります。そのためアミノ酸スコアの値と同時に、その食品にどれくらいの量のたんぱく質が含まれているのかということも考えていくとよいです。

たんぱく質は質だけでなく、量も考えて摂取しましょう

たんぱく質は良質であることが大切だというお話をしました。では質だけでなく「量」はどうなのでしょうか。

たんぱく質の量が不足すると筋肉の分解が進みやすくなってしまい、肌・髪・爪などのツヤもなくなってしまいます。たんぱく質は、不足すると体にとってはピンチな状態を引き起こす栄養素なのです。

とはいえ大量に摂取すればよいのかというと、それも違います。1日に体が必要としているたんぱく質の量以上を摂取しても、使いきれずに余った分は糖質や脂質をつくるための材料になってしまうのです。

また分解する際に内臓にも負担がかかってしまうため、必要以上のたんぱく質を摂取するのはおすすめできません。毎日、ちょうどよい量を摂取できるように意識するとよいですね。

ちなみに厚生労働省が示している1日のたんぱく質推奨摂取量は、18才以上の男性で60g、女性だと50gだといわれています。成長期といわれる15~17才でも、男性で65g、女性で55gです。

たとえば成人女性が1日に50gということは、3回の食事で分けて摂取すると、1食につき15~20g程度のたんぱく質を摂取すればよいということになります。

ただし含んでいる食品のグラム数=たんぱく質の量ではありませんので、その食品に含まれるたんぱく質の量を事前に知っておくと調整がしやすいかもしれません。

3度の食事の中でたんぱく質を意識してみましょう


たんぱく質の含有量が多い食品は、肉類・魚介類・卵・大豆製品・乳製品などです。どれも普段から食事に組み込まれていることが多い食品ばかりではないでしょうか。

ついつい好きなものを食べてしまいがちですが、それぞれ栄養が異なるのでさまざまな食品をバランスよく食べていくと理想的です。

なおたんぱく質量のイメージとしては、魚や肉を100g程度食べると20g、納豆1パックで8.3g、鶏卵1つで6.2g摂取できる感じになります。

普段からたんぱく質が不足していると感じている方は、食事の際に少し意識してこれらの食品を増やしてみるとよいかもしれませんね。

朝食

朝ごはんは、手軽にパンやおにぎりだけという方も多いのではないでしょうか。小麦や米にもたんぱく質は含まれていますが、残念ながらアミノ酸スコアという観点からいうとあまり良質ではありません。

チーズ・卵・牛乳・ベーコンなどの動物性たんぱく質を追加するとバランスがよくなります。

昼食

昼は外食という方も多いのではないかと思います。パスタやうどんなどの単品メニューを選びがちな方は、できれば肉や魚などが含まれているものを選択しましょう。

また野菜の中でも緑黄色野菜は比較的たんぱく質を多く含むので、意識して組み込んでみるとよいかもしれません。

夕食

夕食の際は、1日の不足した栄養素を補うようにするのが理想的です。

たんぱく質が不足しているようなら、メイン料理以外に、副菜として納豆や豆腐のような大豆製品、卵を使った料理などを組み込んでみるのもよいかもしれません。

もちろんメインの肉や魚の量を増やして食べるという選択もありますが、メイン料理に使う食材はたんぱく質の量が多い反面、脂質も多い傾向があります。

同じものばかり量を増やして食べるよりも、さまざまな食材から摂取できるように意識しながらコントロールしていくとよいでしょう。

たんぱく質を摂取するだけではバストアップできません

たんぱく質は内臓や筋肉をつくるために、とても大切な栄養素です。しかし食べたらそれだけでバストアップできるという万能な栄養ではありません。

しかももしバストが大きくなったとしても、筋力がなくて垂れ下がってしまっては意味がありませんよね。

そのためバストアップを目指すならたんぱく質をしっかり食べると同時に、胸周りの筋力アップも行っていきましょう。大胸筋や小胸筋などを鍛える運動をしていくと、バストアップが促されやすいです。

なお猫背の方やパソコン仕事などでうつむいている姿勢をしていることが多い方は、血流が悪くなるためバストが下垂しやすい傾向があります。バストアップには血流も大切なので胸周りのコリをほぐすようにしていくとよいです。

ちょっとしたスキマ時間を使って、肩周りや肩甲骨をほぐすようなストレッチを行いましょう。

なおストレッチは一度にたくさん行うよりも、継続的に毎日コツコツと行うほうが、体の柔軟性も高くなり効果がアップします。

(まとめ)バストアップの話題でよく聞く「良質なたんぱく質」って何?

1. 良質なたんぱく質は、アミノ酸スコアの値で判断します

良質なたんぱく質とは、必須アミノ酸がバランスよく含まれているたんぱく質のことを指します。必要なアミノ酸がバランスよく含まれているのかどうかを判断するための基準が、「アミノ酸スコア」です。

アミノ酸スコアが100の食品は良質なたんぱく質といえるでしょう。

2. たんぱく質は、体に必要な3大栄養素の1つです

たんぱく質は体内に取り込まれたあとに20種類のアミノ酸に分解され、体をつくるために必要なたんぱく質に再構築されます。20種類のアミノ酸うち、体内でつくることができない「必須アミノ酸」と呼ばれるものが9種類あります。

必須アミノ酸が含まれる食品を意識して摂取しましょう。

3. 必須アミノ酸の含有率は「アミノ酸スコア」でわかります

食品内のたんぱく質に、必須アミノ酸がバランスよく含まれているかどうかを判断することができる数値が「アミノ酸スコア」です。理想の含有量を100とした時、一番含有率が少ない種類のアミノ酸の数値で表します。

卵や肉、魚などの動物性たんぱく質は、アミノ酸スコアが高いものが多いです。

4. たんぱく質は質だけでなく、量も考えて摂取しましょう

たんぱく質はアミノ酸スコアで質のよしあしが判断できますが、質だけでなく量も重要です。多過ぎも少な過ぎもよくありません。

年齢に応じた必要量がありますので、自分にちょうどよい量や食べ方を調整していくとよいです。

5. 3度の食事の中でたんぱく質を意識してみましょう

たんぱく質はバストアップに対して万能というわけではありません。食べればバストアップするということはありませんので、同時に筋力アップや血流改善なども行っていくとよいです。

毎日のスキマ時間を使って、コツコツと継続してストレッチなどを行っていくと効果が高くなります。

6. たんぱく質を摂取するだけではバストアップできません

たんぱく質を摂取したら、バストアップがされるというわけではありません。しっかり食べるのと同時に、筋力アップや血流改善を行っていくと効果的です。

筋トレやストレッチは一度にたくさん行うよりも、毎日コツコツ行うと効果が出やすいでしょう。